インボイス 取り下げ

もうすぐ10月ですが、気になってくるのはインボイス制度です。

既に私はインボイスの登録を済ませていますが、インボイスの登録って取り下げすることも可能なことはご存知でしょうか?

政府はインボイス制度を推し進めているものの、インボイス制度の登録事業者は全体の15%程度にとどまっており、制度が始まるのが来月だというのに登録者数が伸び悩んでいるのが現状だそうです。

それもそのはず、インボイス制度に登録することで、消費税の免税事業者が一部の消費税を負担することによって、1.収入が減ってしまうということ。

そして、インボイス制度の登録に関して、2.取引先による強要、強制を独占禁止法によって退けることが可能になったこと。

さらには、3.インボイス制度の登録をしていない事業者とも、3年間の猶予期間についてインボイス登録事業者は8%の控除を受けられるという緩和策があるということ。

つまり、今のところインボイス登録をしなかったとしても、インボイス登録事業者との取引において大きな損害を与えることは無いということになります。

ですので、制度が始まってしまうことを焦って、制度の内容をよく理解していない状態でインボイス登録事業者になってしまった場合は、9月中に任意の様式でインボイス制度の登録事業者を取り下げするのが良いかもしれません。

郵送で9月30日のインボイス登録センター必着ですので、余裕をもって手続きする必要があります。

税務署でも様式が用意されていますが、この様式による取り下げは翌年1月以降から効力を発生するため、3か月分に余計な消費税を納めることになってしまうので注意が必要です・・・。

取引先との関係性に心配がある場合は、3.の緩和策について説明し、必要であれば2%の割引きを提案するという譲歩案を提示するというのも一つの方法となりますし。

今の段階でたったの15%しか登録していない、この制度を活かすかどうかは登録事業者の増加にかかっていると思うので、わざわざインボイスの登録に協力する必要は無いのではないかという意見もあるほどです。

交際費の経費として計上できるインボイス登録事業者の飲食店かどうかなど、会計の際にトラブルの原因になりそうな火種も既に抱えていますし。

事業者の大多数がインボイス登録をしなければ、もしかすると数年後には頓挫するかもしれませんね。

私は、消費税を納めないといけない立場にあるので、登録は不可避ですが、インボイスの登録についてまだ迷っている場合は初年度を見送るといのもアリでしょうし。

繰り返しになりますが、既にインボイス登録事業者になっている場合は、いったんキャンセルして必要な状況に迫られたときに再び登録し直すというのも一つの方法です。

その際、消費税簡易課税制度選択届出書を提出している場合は、合わせて取り下げる必要があるので忘れずにやっておきましょう。

大事な収入に関わってくることですので、判断は慎重にする必要がありますが、あと10日あまりで制度が始まってしまうので、決断はお早めに。

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